日本の結婚式のスタイルは、
戦後になってドンドン変わって
いきました。
それまで自宅で行っていた結婚式を
ホテルや結婚式場で行うようになり、
豪華な料理が並んで盛大な披露宴が
催されるようになりました。
結婚式の余興が盛んになったのも
この頃からでしょう。
ホテルや結婚式場も、
利用してもらうためにいろんなアイデアを出して、
結婚式はますます派手なものに
なっていきました。
バブルの頃には芸能人も
盛大な結婚式を行うようになり、
それがテレビ中継されるという
お祭り騒ぎになっていました。
披露宴も出席者が
500人とか1000人とかの大人数で、
費用も5億円なんて数字が
テレビのワイドショーや
週刊誌をにぎわせていました。
盛大な結婚式を挙げ、
何億円というお金をかけることが、
一流芸能人のステータスだったのです。
一般人の結婚式もそれに影響されて、
しだいに派手なものになっていきました。
中には新郎新婦がゴンドラに乗って
披露宴会場に現れるとか、
新婚旅行に出発するのに
ホテルから羽田空港まで
ヘリコプターで移動するとか、
そのような派手な演出も
行われるようになりました。
そして、その反動なのか、
その後「地味婚」という言葉が
流行るようになり、
芸能人にも一般人にも、
入籍だけで結婚式や披露宴を挙げない人が
増えていきました。
でも、これも時代の流れですから、
近い将来また昔のように
派手な結婚式が流行る時代が
来るのかもしれません。
しかし、結婚式って何だろう？
とか、結婚って何だろう？
と考えたとき、派手な結婚式と
幸せな結婚生活とは別のものだ
ということがわかります。
5億円の披露宴を挙げたある芸能人は
残念ながら別々の人生を歩むことに
なりました。
つまり、盛大な披露宴を挙げたからといって、
ずっと一緒にいれるわけではない
ということです。
それとは逆に、地味婚でも入籍だけでも、
いつまでも楽しそうなカップルも
たくさんいます。
日本人が芸能人も一般人も
派手な結婚式を挙げて浮かれていたのは、
わずか20年くら
いのものでした。
それも、ホテルや結婚式場が
客集めにさまざまなアイデアを出して
結婚式を盛り上げてきたから、
多くの人がその流れに乗って
同じような結婚式を挙げていた
というに過ぎません。
つまり、言い方を変えれば、
ホテルなどの業者の企業戦略に
乗せられていたと言えなくもないのです。
その後バブルが崩壊して
世の中が不景気になると、
「派手な結婚式を挙げて
浮かれている場合ではない」と
多くの人が思い始めました。
そして地味婚が増えるようになり、
入籍だけの結婚も増えていきました。
地味婚が増えた背景には、
芸能人の中に地味婚が広まったのが
ひとつのきっかけだったようで、
それを一般人が真似するようになったのです。
思い返せば、派手な結婚式も
芸能人を真似て一般人の結婚式が
派手になっていったのでした。
そして今度は芸能人に地味婚が増えたから、
一般人にもそれが浸透していきました。
つまり、どちらも芸能人主導で
流行したものなのです。
地味婚と入籍だけの
結婚の間にあるのが、
阿部写真館が行っている
写真だけの結婚式、フォトウェディングです。
写真だけの結婚式は
静かなブームとなっていますが、
これは芸能人主導で
広まったものではありません。
多くの人が自分で考えて
選択したものです。
それは、「結婚は2人の気持ちの問題だから
結婚式はしなくてもいい」
という考えのもとで
入籍だけの結婚が増えました。
でも、何か結婚したという証が
欲しいということで、
「写真だけでも残したい」
と考える人が増えているのです。
結婚式のスタイルは
時代とともに変わっていきました。
昔は自宅で挙げるのが普通だったのに、
いつの間にかホテルや結婚式場で
盛大に挙げるようになり、
それが地味婚になって、
今度は入籍だけとか写真だけの
結婚式になりました。
10年後、20年後の結婚式って、
どのように変わっているのでしょうね？
楽しみなような、怖いような気がします。
阿部写真館は、かわりゆく結婚式を
フォトウェディングで応援し続けます。
